AriaのElecord FE-60です。

80年代初期の初代モデル。
シリアルからするとおそらく1981年製と思われます。
後のElecordは薄ボディやカッタウェイなど、より一般的なエレアコスタイル化していきますが、こちらはアコースティック感や独自のディテールが色濃く出ていた時のモデルです。

さながらセミジャンボと言えるおおよそドレッドノートに近いボディ厚と410mm弱のボディ幅。
スプルース単板にサイドバックはローズウッド。アーチバックの美しい曲線と、トップも含め目や木取りも良い感じです。
70以降の上位機種はシカモアが採用されます。 おおよそメイプルと同質ですが、そもそも鳴りの良いギターでないとサウンドは細くなりボリューム感に欠けるので実用性は60の方が良いと思います。

Vol,Toneのシンプルなコントロールですがプリアンプ内蔵でギター単体での使用も十分。
エレアコサウンドは程良く柔らかく、ピエゾ特有のハイの硬さが抑えられ心地良いです。


ストロークも十分な音量がありながらローズウッドのクリアな張りと艶が魅力。
売りでもある木製ノブもカッコ良く、オーバル型サウンドホールやブリッジ形状、ポジションマークと合わせてバランスの良い装飾感も好感が持てます。
Elecordシリーズの中でも、バランス良く使えるサウンドと意外と少ない60のナチュラル。

外観は所々わずかに傷打コンがありますが、艶も出ており全体的には良いハードケースは付属しません。