週に数回、カラオケバーでアルバイトをしている女人（にょにん）が、土佐に居りました。この女人が、今回の主人公（仮名は、幸子）です。酒を飲みながら、カウンター越しに話をしましたが、この幸子は、なかなかの人生を歩んでいました。いばらの道でございます。幸子は、赤いランドセルを背負って小学校に通っていた２年生の時に、「父親」が、な、な、なんと、「幸子の弟の友達の母親（既婚者・ご近所さん）」と不倫関係に陥（おちい）りました。同棲するようになったのです。W不倫です。そして、それを知った幸子の母親は、幸子を含む子供３人を連れて、家を出てしまいます。幸子が住んでいた家は父親の実家で、祖母が居たそうです。その後、幸子が小学５年生の時、両親は正式に離婚しましたが、その間、父親は、生活費も、養育費も、全く与えませんでした。離婚後も全く同様です。実は、父親の不倫相手（既婚者の女性）の方も離婚に至っており、弟の友達だった少年は、親権を得た父親に貰われていったようです。 幸子は、そんな境遇にも負けず、中学時代はバレーボール部に入り、青春時代を謳歌（おうか）します。ノリの良い、明るい女人（にょにん）です。某が、カラオケで、英語やスペイン語のダンス音楽を歌うと、そのリズムに合わせ、カウンター越しに、激しくダンスをしてくれました。幸子の母親は、子供好きで家庭的な性格だった為、お誕生日会やクリスマス会を盛大に祝ってくれ、なるべく子供に辛い思いをさせないように、頑張っててくれたようです。その結果、明るい性格に育ったのかもしれません。その後、幸子は、高校に進みますが、ある日、母が借金をしながら子育てをしている事実を叔母から知らされ、弟や９歳離れた妹の為にも、高校は中退して働く事にしました。「頼めば、無理をしてでも、お母さんは高校に行かせてくれたとは思う・・・」と幸子は言っていましたが、幸子には、耐えられなかったのでしょう。幸子は、決して勉強が嫌いだったわけではありませんし、苦手だったわけでもありません。それが証拠に、２５歳の時、再び、通信制の高校に通い始め、２年かけて、高校卒業の資格を得たそうです。主人公は、高校中退後、昼間は小さなスーパーマーケットで働き、夜間はパブで働いたりして、暮らしてきましたが、２５歳の時、夜職の同僚の男（元ホスト）と交際をはじめ、５年後の３０歳になった時、つまり、去年の８月に、コロナ禍の中、結婚しました。さあ、ようやくやって来た人生の春であります。これから幸せがいっぱい待ち構えているはずでした。今までの苦労が報われるはずでした。しかし、旦那は、年収が３００万円ほどあるのに、生活費を毎月２～３万円しか入れてくれず、悩んだ挙句、今年の７月に離婚したそうです。いいように利用されていただけだったのですね。なお、幸運にも、別れる時に支障となる子供はいなかったそうです。 かつて、家を出て行って、「弟の友達の母親」と同棲 した父親は、その後、脳溢血（いっけつ）で半身不随になり、働けなくなりました。すると、一緒になった女性は、手のひらを返したように、不遜（ふそん）な態度を取り始め、父親を邪険に扱い出したのです。頭に来た父親は、その女性に、「お前は、俺の事を金（かね）としか見とらんのか・・・・・？」と問い詰めると、女は、「そうじゃき・・・・・。お金を稼げない男に興味はないけん・・・・・」という言葉を残して、家を出て行ってしまいました。幸子の父親は、捨てられたようです。 幸子は、これらの話をした後、苦々しそうな表情を浮かべながら、「結局、その女は、私のお父さんの事を金（かね）として見とったんよ・・・・・」と家庭を壊された恨みを込めて語ってくれました。少し、目に涙が浮かんでいたように見えました。しかし、びっくりする事に、今、幸子は、「ほとんど、何の思い出もない、この無責任な父親」と２人で住んで、身の回りの世話をしているそうです。そこで、某（それがし）は、憤って言ってやりました。「そんな父親なんか、放置しといていいんじゃないの？」と・・・・・。すると、幸子は、うっすらと目に涙をため、「いや、こんな父でも父だから、知らない間に死んでいると嫌なので・・・・・」と静かに語りました。そう思う事で、自分自身を納得させているのでしょう。ちなみに、家と田畑（でんぱた）は、父親の名義だそうですので、「この家と田畑は、お父さんが亡くなったら、私がもらうよ・・・・・」と父親に言っており、父親も納得しているそうです（笑）。そこで、某は、父親の兄弟と遺産相続でトラブルにならないよう、多少、贈与税などがかかるかもしれないが、「生前贈与」の手続きをしてもらっておくように、主人公に強く言っておきました。基本的に、身勝手で無責任な父親ですので、最悪の場合、父親がどこかで借金を抱えて、その借金のカタに、田畑をもっていかれる可能性もあります。従いまして、一日も早く、手続きするように、この娘に諭（さと）したのでした。 さて、今回、皆様にご紹介する商品ですが、綺麗な綺麗な、ラウンドカットのメレダイヤです。0.1ctのサイズはないですが、それに近いサイズで、見ごたえがあります。幸せを数えたら片手でも余り、不幸せを数えたら両手でも足りない、この幸子の未来は、果たして、ダイヤモンドのように、光り輝くのでしょうか・・・・・？