名品小道具 京都金工を代表する巨匠『一宮含章子長常 東方朔図鍔』在銘の優品 本部審査特別貴重小道具 佐藤寒山箱書


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一宮長常は享保六年に越前敦賀に生まれました。柏屋忠八と称し
京都に上り、後藤系の金工であった保井高長に師事します。
長常と銘して含章子と号しました。絵画は円山応挙の師である
石田幽汀に学びました。金工として大成して後藤流の高彫も
巧みこなして上手ですが、象嵌や片切彫で名を成し東の横谷宗珉、
西の一宮長常と呼ばれました。また鉄元堂正楽・大月光興とともに
京都金工の三傑としても称えられています。江戸時代中期を
代表する名金工の一人としてその評価は抜群です。
東方朔図の鍔で四分一地、丸形、薄肉彫、象嵌でその高い
技巧を凝らした名鍔で含章子長常（花押）と銘があります。
人物図は長常が得意とした画題であり、生き生きと表現されて
います。東方朔とは前漢の文学者で武帝に仕えた人物です。
しかし、道化役としか見られておらず政治面では不遇であったと
伝わっています。伝説上の彼は仙桃を食べて長寿であったと言われて
います。本作もその桃に関する画題になっています。日本故事を題材にした
優品であると思います。佐藤寒山の箱書があり、優品のみに
押したという落款があります。証書の裏面に本の印鑑が押された
日刀保本部審査の特別貴重小道具認定書付きです。

縦/75.2mm 横/68mm 厚さ/3.8㎜
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